ここでは、佐賀県が実施している認定看護師資格の取得助成金制度についてご紹介します。
最近、認定看護師・専門看護師という資格が一気に知名度を上げています。
しかしながら、医療の現場で働く看護師たちでさえ専門・認定看護師がどういった資格なのかを知らずにいるのが現状。
こちらでは、専門・認定看護師の実際について解説しつつ、佐賀県が行っている資格取得助成についてもお伝えしていきたいと思います。
認定看護師・専門看護師になることで、いったいどういったメリットがあるのか。
この機会に知って頂ければ幸いです!
これらはいずれも1996年に日本看護師協会が設置した資格。医療がどんどん高度化していったのを受け、専門的な医療に対応できる看護師の必要性が明らかになったことが資格創設のきっかけです。
それでは、専門・認定看護師の内実について見ていくことにしましょう。
もっとも専門性の高いケアを行うスペシャリストとして創設された資格です。
“卓越した看護実践を行う看護師”と定義されることもあり、専門看護師に認定されるには看護系大学の修士課程に設置されている教育課程を修了し、さらに日本看護協会が指定する実務経験を積んでいることが条件。
認定を受ければ、5年間にわたって専門看護師資格が与えられますが、5年ごとに業績を証明する書類を提出して更新しなければなりません。
現在、がん看護専門看護師・精神看護専門看護師・老人看護専門看護師などの10分野が専門看護師の分野として認められています。
一般の看護師より高度な医療に対応する看護師を示す資格。
日本の看護師・助産師・保健師のいずれかの免許を持っていることが認定の条件。かつ、実務経験が5年以上にわたり、そのうち3年は認定を受けようとする分野での看護経験がなくてはいけません。
それらの条件をすべてクリアした上、認定看護師の教育課程を受け、筆記試験に合格することが求められます。教育課程は600時間以上で半年にわたるため、認定看護師になるのは難関です。
現在、緩和ケア認定看護師・がん化学療法看護認定看護師・感染管理認定看護師などの21分野にわたって認定が行われています。
これらの専門・認定看護資格は、専門医などと同様に病院の広告に用いることが認められています。順調に普及していけば病院のハク付けにも利用できるようになるため、資格を持っていることで労働条件がアップするようになる可能性もあるでしょう。
看護師の質を向上していくことを目的として、佐賀県では認定看護師資格を取得しようとする看護師に対し助成事業を行っています。
対象となるのは、認定看護師を養成するための研修に看護師を送り出し、かつ受講にかかる費用を肩代わりした医療機関。
要するに、看護師個人ではなく、看護師を支援した医療機関に対して助成を行っているということですね。
ただ、助成条件は“認定看護師研修の費用を負担した医療機関”ですから、結果として看護師の費用負担がないことには代わりありません。
助成される経費は、認定看護師研修の受講にかかる入学金・実習費・受講料です。ただし、経費全額ではなく半額が助成される点は要注意。
認定看護師の普及に向けて公費負担を行う佐賀県の姿勢には、本当に頭が下がりますね。